本日はインドネシア独特の税務制度、PPh25について解説させていただきます。
日本にはない税制ですので日本本社経理ご担当社様より質問を受ける機会もあるかと思います。ぜひ当記事にて内容を把握していただけますと幸いです。
以下の様な人におすすめ!
・会計税務初心者の方
・インドネシアに赴任されて間もない方
・PPh25の計算ロジックを知りたい方
✔️本記事の信頼性(筆者紹介)
- 田島 寛之 Hiroyuki Tajima
- 日本国公認会計士 Certified Public Accountant (公認会計士協会登録番号:37299)
- 2020年より3年間インドネシアにて会計税務コンサルティング会社を経営。
- 国際税務コンサルティング経験豊富(2018年より2年間タイ、2020年より3年間インドネシア)
- インドネシア税務資格Brevet AB保有
- インドネシア現地コンサル会社複数社の顧問会計士を務める
- Universitas Lampungにて非常勤講師を務める
PPh25 予納税とは
PPh25予納税とは当該会計期間の未払法人税を推定しあらかじめ毎月納税する制度です。源泉徴収税の様に期中に税金を推定し前払いすることになりますため、還付ポジションになる可能性を高めてしまいます。
文字で解説しても分かりにくいと思いますので、数値を用いて解説いたします。
PPh25の計算方法
以下に法人税を例に計算方法をまとめました。20X1年の未払法人税を翌期の未払法人税の推定値とし、12分割した15をPPh25として20X2年に毎月納税することになります。
ポイントとしては、20X3年のPPh25の計算です。源泉徴収税もPPh25も前払法人税であることに変わりはございませんが、PPh25の計算上その期に前払いしたPPh25は計算に考慮しません。
つまり厳密には、【PPh25 = (法人税額 – 源泉徴収税) ÷ 12】 であり、【未払法人税 ÷ 12】 ではない点ご注意ください。
20X3年のPPh25を10(=120 ÷ 12)としてしまいペナルティを受けてしまうケースをよくお見かけいたします。
PPh25は個人所得税にも同様に生じます。
まとめ
本日は、インドネシア特有の税務制度PPh25を解説させていただきました。計算ミスが生じやすい税金でもありますため、ぜひ当記事を参考にチェックをなさっていただけますと幸いでございます。ご不明点等ございましたらお気軽に「お問い合わせ」よりご連絡ください。
最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました。