本日はインドネシアにおける各種税金の納税申告時期について解説していこうと思います。
直前に慌てないで良い様に当記事にてしっかり把握をいただけますと幸いでございます。
Hiroyuki Tajima以下の様な人におすすめ！
・インドネシアに赴任されて間もない方
・インドネシアの税務スケジュールを把握したい方
✔️本記事の信頼性(筆者紹介)
- 田島 寛之 Hiroyuki Tajima
- 日本国公認会計士 Certified Public Accountant （公認会計士協会登録番号：37299）
- 国際税務コンサルティング経験豊富（2018年より2年間タイ、2020年より3年間インドネシア）
- インドネシア税務資格Brevet AB保有
- インドネシア現地コンサル会社複数社の顧問会計士を務める
- Universitas Lampungにて非常勤講師を務める
月次申告納税と年次申告納税
インドネシアの税務スケジュールには月次申告納税と年次申告納税がございます。それぞれに分けて細かく税務スケジュールを解説させて頂きます。
Hiroyuki Tajima月次申告納税で見積もり要素を含んだ税金計算を行うことにより事前に納税し、その後年次申告納税で確定額を計算、納税するんでしたね。
月次申告納税
月次申告納税が必要になる税項目は源泉税を中心に多数ございますが税項目によって申告納税時期が異なりますので、以下にまとめさせて頂きます。
【翌月10日までに納税、翌月20日までに申告が必要な税目】
PPh21、PPh22、PPh23、PPh26、PPh4(2)
【翌月15日までに納税、翌月20日までに申告が必要な税目】
PPh25
【翌月末までに納税申告が必要な税目】
VAT
Hiroyuki Tajima実務上は、PPh25についても翌月10日までに他の税目と一緒に納税するケースが多いです。上記規定の日付が土日祝日である場合は次の平日が期限となります。
年次申告納税
年次申告納税については個人所得税か法人所得税かで申告納税時期が異なって参ります。
個人所得税の年次申告納税の場合、暦年で計算された個人所得税を3月末までに申告納税が必要となります。
Hiroyuki Tajima仮に会社の決算期末が9月であったとしても個人所得税は暦年で計算されます。
一方、法人税の年次申告納税につきましては、会計事業年度末より4ヶ月以内に申告納税が必要となります。延長申請を事前に行うことにより、2ヶ月間の延長が可能となります。
Hiroyuki Tajima12月決算の会社の場合、申告納税期限は翌年4月末で、延長申請をすることにより6月末まで延長が可能です。
ペナルティ
上記の月次、年次の申告納税が遅延した場合のペナルティは以下の通りとなります。
■申告遅延ペナルティ
- 月次VAT申告書：500,000 IDR
- その他月次申告書：100,000 IDR
- 年次申告書（個人所得税）：100,000 IDR
- 年次申告書（法人税）：1,000,000 IDR
■納税遅延ペナルティ
財務省規定の月利×遅延期間
Hiroyuki Tajima財務省規定の月利は毎月変動しますため都度確認が必要となります。
まとめ
本日はインドネシアにおける各種税金の納税申告時期について解説させて頂きました。月次申告については毎月のことですので慣れるとは思いますが、うっかり忘れるなどないようにご注意ください。ご不明点等ございましたらお気軽に「お問い合わせフォーム」よりご連絡頂けますと幸いです。
最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました。